Leopard の X11 関係がいくらか落ち着いてきた?ようなので、 unstable にて、X11 のスタートアップの枠組みを提供する xinitrc の更新を行いました。 10.5.2 へのソフトウェア・アップデートで提供される X11.app (2.1.1) で動作確認しています。

それに合わせて、簡易日本語設定集 user-ja を unstable にコミットしました。 こちらもメインは Leopard 対応です。簡単にそれぞれについて説明しておきます。



xinitrc パッケージは、~/.xinitrc の設定なしに、 X11 の起動をそれなりにまともにするパッケージです。 例えばよくある問題として、X11 の起動直後に kinput2 が効かないことがあるのですが、 こういったことも xinitrc のフレームワークで解決しています。 xinitrc の設計については /sw/share/doc/xinitrc/README.txt をご覧ください。

Leopard において、ターミナルが複数起動してしまったり、 quartz-wm の代わりに twm が起動してしまったりすることがあったのですが、 これらの問題を直しました。xinitrc-1.4 です。 インストールの際、 /usr/X11R6/lib/X11/xinit/xinitrc を上書きするかと質問します。 上書きするとき、バックアップは同じディレクトリに日付つきでとられます。

また、四年くらい前からこっそり開発して fink.sodan で公開していた、 簡易日本語設定集 user-ja を、Leopard 対応にした上で unstable にコミットしました。 user-ja-4.0 です。 設定内容については /sw/share/doc/user-ja/user-ja.txt をご覧ください。 初めて導入する人、または Leopard で導入して不具合があった人は、 user-ja-conf を実行すると幸せになるかもしれません。 この際、~/.canna や ~/.mlterm など、 あまり個人で整備されていないだろうと思われるものは上書きするかと質問します。 上書きするとき、バックアップは ~/user-ja-conf-bak にとられます。 ~/.emacs や ~/.emacs.el、~/.xinitrc などは上書きしません。

xinitrc と user-ja は、「便利な設定」というよりは、 「ないと不便な設定」を含めた最低限のパッケージという方が近いでしょうか。 初心者が ~/.xinitrc や ~/.emacs などを設定しなくてもすぐ使えるという程度なので、 自分でドットファイルを整備している方にはおそらく不要でしょう。 このあたりは人によって評価が分かれると思いますので、 質問・意見・要望・バグ報告などありましたら、ぜひぜひお知らせください。