unstable において pTeX を 3.1.9 に更新しました。 ただ、以前のバージョン 3.1.3 から正常にアップグレードできるかテストしていません。 申し訳ありませんが、もしアップグレードに支障が出た場合は、 ptex-dev、ptex、ptex-base、ptex-shlibs などをいったん全て remove してから再度お試しください。 ptex や ptex-texmf の更新に伴い、 dvipdfmx、okumura-clsfiles、otf-fontfiles などの関連パッケージも更新しています。



今回のバージョンでは土村さんがメンテナンスなさっている ptetex -- teTeX 用日本語パッチ集 を利用しています。 ただ、異なる箇所もいくつかありますので挙げておきます。

まず、xdvi は最新のものは避けました。20051117 が最新ですが、 ここでは 20050922 を用いています。 これは安定版を用いたかったということ、 またシステムにある FreeType を利用したかったということが理由です。

また、最近提唱されている和文フォントの集中管理も採用していません。 理由として、

  • この仕組み自身がまだ発展途上で仕様変更がありえること
  • 上の xdvi のバージョンでは正常に動作しないこと
  • dvips/dvipdfmx/xdvi それぞれで異なる設定ができないこと
  • ユーザが設定ファイル更新後 updmap での登録・更新作業をしなければならないこと
  • 私自身これ以上新しいノウハウを作りたくないと思ったこと

などが挙げられます。 おそらくユーザが書き換えることになるのは dvipdfmx に関する部分だけなので、 updmap による手間が増えてでもうれしいことなのか疑問があります。 現在では xdvi のプレビューはヒラギノで表示し、 dvips や dvipdfmx ではフォントは埋め込まない設定になっています。

dvipdfmx の場合 /sw/share/texmf/fonts/map/dvipdfm/cid-x.map を編集することになります。 dvipdfmx はデフォルトではフォントを埋め込みませんが、 もしヒラギノを使ってフォントを埋め込みたい場合は

%% Ryumin and GothicBBB found in PostScript printers:
%rml  H Ryumin-Light
%gbm  H GothicBBB-Medium
%rmlv V Ryumin-Light
%gbmv V GothicBBB-Medium
rml  H HiraMinPro-W3.otf
gbm  H HiraKakuPro-W3.otf
rmlv V HiraMinPro-W3.otf
gbmv V HiraKakuPro-W3.otf

のように該当個所を書き換えれば OK です。 updmap の実行は必要ありません。

otf-fontfiles でも同様で、フォントはデフォルトでは埋め込みません。 ヒラギノを使いたい場合は /sw/share/texmf/dvipdfm/config/dvipdfmx.cfg の該当箇所をコメントアウト/アンコメントするだけでOKです。 updmap の実行は必要ありません。